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「蒲焼店が考える“これから”」69 〜2016年4月15日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


中村雅人代表取締役
(八幡屋/千葉県市原市)

『今後もより地域に密着した、居心地の良い店作りをしっかりと』

夏商戦に向けて3ヶ月余りを残す中、貴店では新鰻年度(15年9月〜)以降、売れ行きはどうだろうか。

「お陰様で何とか昨対オーバーしています。一時、道交法改正に拠る飲酒運転・飲酒事故の厳罰化からかなり厳しい時代もありました。近年は、周知のように活鰻原料の値上げ等から、取り巻く環境も再び厳しくなりましたが、ハーフメニューの導入など、メニュー開発等で頑張っています」

近年、ウナギ資源保護の動きが加速、シラス不漁も相まって活鰻価格も高止まりしている。お店によってはメニュー価格の値上げからウナギ離れが起きるなど、厳しい状況が依然として続いている。一人でも多くのお客を取り戻すための対策、取り組みはどうだろうか?

「私どもでは2大ブランド鰻をベースに展開しているなかで、値上げでただ“苦しい、苦しい”というのではなく、先ほども話しましたように新たにお求めやすいハーフメニューなど、うな重を中心とした新メニューの開発・導入を積極的に行い、ランチうな重では一般養殖ものを扱い、4.5P原料で2,700円で提供したり、特上の2段重でお客様を惹き付けたりしています。一方では店の外観も変え、敷地内にある池にはチョウザメ、別の池にはウナギ自体を放し、子供たちにも興味を持って頂けるようにしています。私どもでは、お客様にいかに満足していただくか、ということを常に考えた店作りを進めています」

ところで、貴店ではブランド鰻をベースとした扱いだが、改めて“良い”うなぎとはどのようなものが理想だろうか。

「やはり、ただ脂が乗っているだけではなく、香り・旨味がしっかりしているものですかね。あとは養鰻業者さんの技術面もいい鰻作りには欠かせず、かなりのウエイトを占めると思います。それぞれの技術の“高い、低い”によって、鰻の仕上がりにも影響していきますので」

今年9月、ワシントン条約締約国会議がいよいよ開催される。その前段として、規制対象とすべき種類を提案する期限が来月27日までとなっているだけに、その動向が気になるニホンウナギの資源保護管理問題。貴店においては、ウナギ資源に対して、どのような考えを持っているのだろうか。

「ウナギ資源保護に関して正直詳しい事はわかりませんが、まずは天然ウナギを極力、使わないようにしています。また仮にニホンウナギが規制された場合にまっさきに気になるのが相場高騰です。今以上に値上がってしまうと商売的にはかなり厳しい状況に追い込まれてしまいますからね」

一方、ウナギ資源問題と同様に解決策の見出せないウナギ職人不足問題。貴店では、どのような対策を行っているか。

「職人さんのためにも労働条件の改善にはとくに注意しています。一方、職人斡旋所さんに頼んでも慢性的に不足しており、私どもでは田舎というハンデもある。さらには近くに大きな商業施設があり、若い人もなかなか集まらず頭の痛い話です。現状は和食の人にも、うなぎ調理を行っていただくようにしています」

最後に蒲焼専門店”として今後、どうあるべきか。

「私どもでは“共水うなぎ”“うなぎ坂東太郎”の2大ブランドを扱う一方、今後もより地域に密着した、居心地の良い店作りをしっかり行っていくことに尽きますね」

[データ]
「八幡屋」
〒290-0171 千葉県市原市潤井戸1307-20
TEL:0436-74-0007

4中村雅人社長  のコピー.JPG

















*「蒲焼店が考える“これから”」は現在、日本養殖新聞で連載中

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