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「蒲焼店が考える“これから”」85 〜2016年11月5日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


髙安 啓祐代表取締役
(高田馬場伊豆栄/東京都新宿区)

『どのようなウナギでも美味しく作る技量を追求』

11月に突入し、今年も早いもので残り2ヶ月となった。時折肌寒い日もある等、秋もより一段と深まってくる。業界はオフシーズンまっただなか、これまでの高値安定の影響から、9〜10月の活鰻相場の値下がりも、依然として荷動きは低調のままだ。懸念される売行き、あるいは利益率などどのような感じで推移しているだろうか。

「売行きに関しては9〜10月の店売りは若干の落ち込みにとどまっていました。しかし、一方の出前に関しては急激な落ち込みとなりました。また仕入れ価格の、高値安定は厳しいものがあります」

今年は昨年に比べて、多くの専門店で聞かれるように、夏場以降の売行きの急激な落ち込みが目立っているという。そのままの悪さをこのオフシーズンに引きずり、引き続いて厳しい販売を強いられている声も聞く。そうしたなかで貴店での販売促進、あるいはどのようなインバウンド対策を実施しているのだろうか。

「現在、とくに販促はしておりません。一方、インバウンド消費に対する対策に関しては、これからメニューの作成等をしていく予定です。また、業界などで無形文化遺産の“和食”でウナギをアピールしてみてはいかがでしょうか」

ところで貴店では現在、どのようなサイズの活鰻原料を扱っているか。また“良いうなぎ”とは具体的にどのようなものを言うのだろうか。また調理をする際に大切な事とは何だろうか。

「ウナギは、国産(愛知三河一色産)の5尾サイズを扱っています。問屋から仕入れるウナギを良いものと信用しています。それよりも、どのようなウナギでも美味しく作る技量を追求していく事がとても大事だと常に考えております」

業界の注目を集めた、ワシントン条約締約国会議(CoP17)が先月4日、閉会した。ニホンウナギの附属書への掲載は回避されたが、EUからは“ウナギの資源、流通実態の調査”の宿題を課せられた。依然として、ウナギに対する世界からの注目度は高い状況で、引き続いて先行きが懸念されるところだ。近年、大きくクローズアップされるウナギ資源問題についてはどのような意見を持っているだろうか。専門店間では、“天然ウナギを使用しない”動きが目立っているが、そのほかにもウナギ完全養殖の商業化に向けた研究機関への募金活動の動きも目立っている。最近では全蒲連が500万を超える募金を集め、話題になっている。

「資源保護に関しては、まず業界をあげて天然ウナギを漁獲しない、扱わないということでしょう。しかし資源保護に関してはこれだけではなく、それぞれの業態がお互いに自制していくことも重要かと思います」

深刻な状態にあるウナギ資源問題だが、同様にとても大切な、もうひとつの問題がウナギ職人不足。この件について、現在はどのような考えを持っているだろうか。

「ウナギ資源問題はじめ、見通しの悪い業界だけに職人不足問題解決には、相当、難しいものがあると考えています」

前述のようにあらゆる場面で、何かと話題になるウナギ資源問題をはじめ、職人問題、相場の高値安定によるマーケットの縮小など、ウナギ業界を取り巻く環境は厳しい者がある。そうした状況のなかで、うなぎ専門店としては今後、どうあるべきか、あるいは何をしていくべきだろうか?

「常に、基本に忠実に良い仕事を心がけて、美しいウナギをお客様に提供し続けることです」

[データ]
「高田馬場 伊豆栄」
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-13-12
TEL:03-3361-1003

髙安啓祐 ブログ用.JPG

















*「蒲焼店が考える“これから”」は現在、日本養殖新聞で連載中

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